12月23日に覚えた言葉「寡婦年」。中国では、2010年2月14日までに婚活が盛ん。

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そこの最新回で、中国からの留学生が、

「来年のお正月はいつでしたっけ?」
と質問をするというのが出ていました。

旧暦でお正月を祝う中国では、
毎年、日にちがかわるんですね。

来年2010年の旧正月・春節は2月14日。

ところが、その2月14日までに結婚しようとする
カップルが急増しているのだとか。

2009/12/23、東京新聞、
《ローカルニュース世界編》
《「寡婦年」を前に 「急婚族」が急増 中国》
との記事が。

なぜかというと、2010年(2月14日以降)は、「寡婦年」だから。

寡婦年というのは、新年を迎える前に立春(2月4日)が過ぎ、
旧暦上、立春のない年のことを指すのだとか。

寡婦というのは、夫を亡くした女性のことですが、
寡婦年といわれるのは次のような言伝えがあるから。

《「春」は男性を象徴するとされ、「寡婦年に結婚すると夫に先立たれる」》。

そんな伝承があるんですね。

結婚ではないですが、日本にも丙午という迷信がありますね。

暦の丙午の年に生まれた女性は、
夫を食い殺すというもの。

最近の丙午の年は1966年(昭和41年)。
この年は、出生率のグラフが、
ぽこっと前後の年に比べてへこんでいます。
(ちなみに次の丙午の年は、1966年生まれの人が
還暦を迎える、2026年)

まだまだこうした言伝えが生きているんですね。

日本では「婚活」なんて言葉が流行語になっていますが、
そうした言伝えで左右されないだけまだいいのかも。

なお(旧暦の)年内に立春が来てしまうことを「年内立春」と言いますね。

年内立春って結構あるのに、その度に、
せかされる中国は大変だなー。

コトバンク《年内立春》
http://kotobank.jp/word/%E5%B9%B4%E5%86%85%E7%AB%8B%E6%98%A5

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12月14日といえば、討ち入りの日。旧暦で考えると…。ちくま味噌のあま酒。


こよみのページ。
《■今日の立春は「年内立春」》
http://koyomi.vis.ne.jp/doc/mlwa/200802040.htm

Webコミックエッセイ(この中でも「日本人の知らない日本語2」が読めるよう)
http://www.comic-essay.com/

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